清宮書房

人生の大半を過ごしたとも言える昭和を自分なりに再検討し、今を見てみようとする試みです。

膵臓癌の宣告、手術に向かって (補足)  

左に小生、中央は元仕入れ先の社長・田口順造氏、右は親友・南雲定氏

 先月、11月15に文芸社より「文芸社の話題」の10冊の本の一つとして、弊著「メデアの正義とは何か」が毎日新聞に写真入りで紹介されました。私としては好評なのだなと、喜んでおりました。その数日後、文芸社より特別長期販売計画として、「紀伊國屋書店、並びに文教堂書店への常備配本並びに電子書籍」との案内を頂きました。続いて、その数日後の11月18日、掛かり no I Iのきくかわ医院で日大の心臓内科の専門医である斎藤圭先生により、閉塞性黄疸と診断され、急遽、東京板橋区の日大病院に入院。翌日に胃と、胆臓・大腸他を繫ぐ箇所にプラスチック菅を入れる所謂ステントをいたしました。家内も呼ばれ、その閉塞性黄疸の要因は膵臓癌によるものと診断されました。

 

 その宣告の段階では、私も82歳になりますので、それも私の寿命と一旦は思い、親友の未だ現役である南雲定孝氏にはその旨伝えました。氏曰く、「清宮の心境等は良く分った。ただ清宮は挑戦、挑戦の人生であった。人間もいずれは死を迎えるが、その最後まで挑戦するのが清宮ではないか。俺も心臓の持病を抱えるが、共に頑張ろう。」とのメッセージ。

 

 方や私の最後の職場であった、弊ブログにも素晴らしいコメントを頂く、元幹部(役員)の中村克之氏、並びに私の秘書的業務をも担ってくれた茶谷敬子女史と南雲氏を軸に、支援グループを作ったとのことです。

 

 加えて、私がニューヨーク時代ですが、私より数年前に赴任し、公私に亘り世話になった、岡谷鋼機(株)の後輩である荒瀬康雄氏より電話が入りました。嗚咽しながら、「・・・清宮さんはこの世に必要な人なのです。・・・何でもします  no no

 

 皆さんの心熱き支えに、私の心境も一転し、最後まで頑張ろうと決意しました。その後のCT、レントゲン、内視鏡検査、血液検査等々をしましたが、現在の医師団の審検査結果は癌の移転はないとのことで、手術を目差し、挿入したプラスチック菅から長期間堪えられる金属製のパイプに交換しました。約二週間の入院を経て、「清宮さんは82歳ですが、体力があり膵臓癌には手術でいこう。最終的には、この12月14日にMRIをし、15日に消化器外科の岡村行泰先生とも相談し、手術の是非を決める。」とのことです。そして15日にその結果が出ました。肝臓にも異物があり、膵臓癌手術への化学治療を施し、今月中には右胸に点滴の器具をつけるため、数日の入院を経て、来春でしょうか、本格的な手術に向かうとの結論に至りました。私は全てを先生方にお任せすることに決めました。

 

 親友・南雲定孝氏と中村克之氏、茶谷敬子女史、加えて、膵臓癌を克服した友人・黒木茂夫氏の貴重な経験談。並びに多くの友人、先輩からも克服を祈願しているとの文面を頂きました。更には長野県に在住の大学のゼミナリステンの北原正教氏からは、九州の霧島山麓の高価な源泉水「銀河水」2リットル10本を送って頂きました。感謝しかありません。長期戦になりますが、挑戦していく所存です。

 

 そんな現状を踏まえ、弊ブログ「清宮書房」に既に投稿していた、「改めて、自らの後半の半世紀を顧みて」に、現状をも加えた補足をすると共に、私の仕事人生に大きな影響と勇気を与えてくれた「『戦艦大和の最後』の吉田満を巡って」、加えて、自由の時代に遭遇した一冊の本・小島政二朗著「小説 永井荷風に遭遇して」等も併せ、一冊の本に纏め残して置くことも、ひとつの意義を持つかもしれないと考えた次第です。

 尚、元投稿は4年ほど前のものですが、110件ほどの投稿済みの中で、今でも上位3位に入っております。方や「戦艦大和・・」は7年ほど前の投稿です。

 

 自費出版か、営業出版かは未定ですが。文芸社編成企画部の松谷和則課長に電話で相談をしました。弊著「メデイアの正義とは何か・・報道の自由と責任」の編集者・今泉智ちえ女史、担当者の田口小百合さんも大変喜んでいる、原稿の完成を「お待ちしている。」との返信を頂きました。近々、そうした原稿を送付致します。

 

 病気がちの遠藤周作が「60歳になる少し前ごろから私も自分の人生をふりかえって、やっと少しだけ 『今のぼくにとって何ひとつ無駄なものは人生になかったような気がする』とそっと一人で呟くことができる出気持ちになった。」(心の夜想曲 文春文庫 14~15頁)で記しています。僭越至極というか場違いですが、私の80数年を顧みて、そんな想いを抱いています。加えて、その時々にお会いした方々、素晴らしい友人、先輩、後輩に恵まれ、改めて感謝の思いを伝えます。

 更に60年近くに亘り、常により添ってくれた家内には何としても、今後、恩返しをしなければなりません。

 

 昨日の18日に5度目のコロナワクチンを終え、来週24日にはインフルエンザの予防ワクチンを接種する予定です。

 

 2022年12月19日  

                                                                   清宮昌章