清宮書房

人生の大半を過ごしたとも言える昭和を自分なりに再検討し、今を見てみようとする試みです。

日中、日韓の歴史認識問題等

中澤克二「習近平帝国の暗号 2035」を読んで

中澤克二「習近平帝国の暗号 2035」を読んで 再投稿にあたり 旧稿は3年ほど前の2018年6月23日に投稿したものですが、今年(2021年)5月10日に投稿した阿南友亮著【中国はなぜ軍拡を続けるのか】に関連するもので、改めて旧稿を見直し、若干の補…

池内了著「ふだん着の寺田寅彦」を読んで

池内了著「ふだん着の寺田寅彦」を読んで はじめに 宇宙物理学者であり、また寺田寅彦の研究家でもある池内了氏が、改めて寺田寅彦を極めて興味深く、思わず笑ってしまうように巧みに筆を進めながら、本書(2020年5月20日発刊)を展開していきます。ご存知のよ…

木村幹・田中悟・金容民「平成時代の日韓関係」を顧みて              

木村幹・田中悟・金容民「平成時代の日韓関係」を顧みて はじめに その1 日韓関係の問題については、2015年3月の弊ブログの始めの投稿である木村幹著「日韓歴史認識問題とは何か・・歴史教科書・慰安婦・ポピュリズム」(2014年10月発刊)を取り上げ、その後も…

 矢吹晋著「中国の時代の超え方」他を一読して

矢吹晋著「中国の時代の超え方」他を一読して はじめに 上に掲げた著書は、私がここ数週間の中で一読したものですが、相互に関係をもつものではありません。ただ、矢吹晋著「中国の時代の超え方」を読み進める中で、ふと、現在の中国共産党独裁政権を見る上…

姜尚中「朝鮮半島と日本の未来」他を読んでみて

姜尚中「朝鮮半島と日本の未来」他を読んでみて 再投稿(日韓歴史認識問題について) 日韓問題については、弊ブログでも度々取り上げてきました。この4月13日福島原発の処理水を国際原子力機関(JAEA)の承認の下、JAEAの許可の7分の1以下、更に日本国の飲料…

石井知章・及川淳子編「六四と一九八九 習近平帝国とどう向き合うのか」(白水社)他を読んで  

石井知章・及川淳子編「六四と一九八九 習近平帝国とどう向き合うのか」(白水社)他を読んで 再投稿にあたって(2021年3月24日) 元原稿は昨年4月7日、安倍元総理が緊急事態宣言を発出した翌日の4月8日にコロナ禍にも言及し、投稿したところです。続いて、本年…

阿南友亮著「中国はなぜ 軍拡を続けるのか」他を読んで

阿南友亮著「中国はなぜ 軍拡を続けるのか」他を読んで 再投稿にあたり 2019年3月2日の日経新聞の「米、WTO改革で提案」に記事によれば、スイスのジュネーで2月28日に開かれた世界貿易機構(WTO)の一般理事会で米国が中国などを念頭に、経済発展を遂げた国…

杉本信行「大地の咆哮・・元上海総領事が見た中国」を再読して

はじめに 本書は今から9年前の2006年7月に発刊されました。著者の杉本信行氏は、一部のマスコミで叩かれた外務省の所謂「チャイナスクール」の外交官の一人でした。 2004年春、上海総領事館員が中国公安部より強迫され、「このままでは国を売らない限り出国…

再び・日韓、日中の関係(相互の嫌悪感)・・・地政学的な危機(その2)

(注)2018年1月22日の続編です 今、思うこと 昨今の週刊誌、テレビ、新聞等のマスメデイアによる報道振りを見るにつけ、その真意、あるいはその信憑性は別として、私は戦前の新聞報道による劇場型政治へ意図的展開の状況を思い起こします。1925年の「朴烈怪…

再び・日韓、日中の関係(相互の嫌悪感)・・・地政学的な危機(その1)

再投稿にあたって 本投稿は二年ほど前のものです。今月1月18日の投稿に結果的に続くような、一連の日韓歴史認識問題にも言及した、2013年2月に発刊された三谷太一郎氏の著作等への私の感想等を記したものです。氏は2002年から2005年に亘り、「日韓歴史共同研…

再・木村幹著「日韓歴史認識問題とは何か・・歴史教科書・『慰安婦』、ポピュリズム]

再・再投稿にあたって 日韓関係については弊ブログでも何度となく取り上げて参りました。取り上げてきた理由のひとつは日韓関係が年を経過するにつれ、良好な関係に近づくどころか悪化。むしろ最悪の状況は今後も続き、その改善は世紀を超えてもあり得ないの…