清宮書房

人生の大半を過ごしたとも言える昭和を自分なりに再検討し、今を見てみようとする試みです。

自費出版「書棚から顧みる昭和」のその後

今週のお題「私がブログを始めたきっかけ」

昨年の4月、「書棚から顧みる昭和」を自費出版しました。友人4人が発起人となり内幸町で出版記念の会を開いてくれたこともあり、友人・知己から身にあまる高評を頂きました。また出版に当たり引用させて頂いた月刊誌[選択]、拓殖大学海外事情研究所。及び…

「戦艦大和の最後」の吉田満を巡って・・その3 

はじめに 現役を離れて数年が経ち、改めて自らの生き方というか、在り方に大きな影響を与えた四人を此処にあげてみました。 先ず学生時代に鮮烈な印象を与えた むのたけじ。元朝日新聞社の記者で終戦後、戦時中の自らの記者としての責任をとり、更には報道機…

「戦艦大和の最後」の吉田満を巡って その2

前回、粕谷一希著「鎮魂 吉田満とその時代」の中で、吉田満が学生時代に東大法律学科の親友である和田良一氏と交わされた書簡のことも紹介いたしました。偶々、昨年(平成17年)12月にその良一氏のご子息の和田一郎弁護士とお会いする機会ができ、改めて吉田…

「戦艦大和の最後」の吉田満を巡って・・その1

はじめに 昨年(2014年)の年末のことですが、久しぶりに自宅の襖、障子張替えを本職に頼まざるを得ず、近所の表具屋さんに来てもらいました。今まで近所に住みながら初めてお会いする田所義行氏です。最近になり海底に沈んだ戦艦武蔵の映像が放映されておりま…

杉本信行「大地の咆哮・・元上海総領事が見た中国」を再読して

はじめに 本書は今から9年前の2006年7月に発刊されました。著者の杉本信行氏は、一部のマスコミで叩かれた外務省の所謂「チャイナスクール」の外交官の一人でした。 2004年春、上海総領事館員が中国公安部より強迫され、「このままでは国を売らない限り出国…

多田井喜生著「昭和の迷走 第二満州国に憑かれて」を読み通して

はじめに 雑感 著者は1939年生まれで日本不動産銀行(日本債券信用金庫)、日本総研を経て退職され、「朝鮮銀行史」を含め数多くの著作を出されています。本書は2014年11月に発刊されました。大陸計略の黒幕であるという勝田主計蔵相の日記等の一次資料を長…

再び・日韓、日中の関係(相互の嫌悪感)・・・地政学的な危機(その2)

(注)2018年1月22日の続編です 今、思うこと 昨今の週刊誌、テレビ、新聞等のマスメデイアによる報道振りを見るにつけ、その真意、あるいはその信憑性は別として、私は戦前の新聞報道による劇場型政治へ意図的展開の状況を思い起こします。1925年の「朴烈怪…

再び・日韓、日中の関係(相互の嫌悪感)・・・地政学的な危機(その1)

再投稿にあたって 本投稿は二年ほど前のものです。今月1月18日の投稿に結果的に続くような、一連の日韓歴史認識問題にも言及した、2013年2月に発刊された三谷太一郎氏の著作等への私の感想等を記したものです。氏は2002年から2005年に亘り、「日韓歴史共同研…

自費出版「書棚から顧みる昭和」(言の栞舎)のその後

はじめに 平成26年4月、「書棚から顧みる昭和」(言の栞舎)の自費出版の後、お読み頂いた諸先輩、友人達からは身にあまる好評、多くの方々からも相応の反応を頂きました。また、資料として参考にさせて頂いた月刊誌「選択」、拓殖大学海外事情研究所にも、恥…

イアン・ブルマ「廃墟の零年 1945」(訳 三浦元博・軍司泰史 白水社)を読んで

勘違いされる方はいないと思いますが、著者は1951年、オランダ生まれのアジア研究者です。「Gゼロ後の世界」を著したイアン・ブレマー氏ではありません。 偶々、日経紙上で掲題本書の書評を見、一読いたしました。私にとっては、やや期待外れの感もありますが…

再・木村幹著「日韓歴史認識問題とは何か・・歴史教科書・『慰安婦』、ポピュリズム]

再・再投稿にあたって 日韓関係については弊ブログでも何度となく取り上げて参りました。取り上げてきた理由のひとつは日韓関係が年を経過するにつれ、良好な関係に近づくどころか悪化。むしろ最悪の状況は今後も続き、その改善は世紀を超えてもあり得ないの…

再び・澤田克己著「韓国『反日』の真相」(文春新書)を読んで

再投稿にあたって 約二年前の投稿ですが、木村幹著「日韓歴史認識問題とは何か」に加筆し、再投稿しました。日韓合意の問題が生じたこともあるのでしょうか、お陰様で多くのアクセスを頂き、私の50編近くに及ぶ拙稿の中、注目記事の一位に取って代わりました…