清宮書房

人生の大半を過ごしたとも言える昭和を自分なりに再検討し、今を見てみようとする試みです。

三年前を振り省みて

三年前を振り省みて

 

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 「書棚から顧みる昭和」を自費出版してから4年が経ちました。現在、私は参加しておりませんが、隔月に開かれる某読書会用の原稿を、偶々、テニス仲間である元編集者の井関清経氏の目にとまり、一冊の本として纏めたら、との勧めがありました。「言の栞舎」より発行人・井関清経のもと、謂わば、私自身のひとつの記念にもなるかな、との思いも重なり自費出版の運びとなりました。読んで頂ける方は当然のことながら少ないだろうと思い、200部を印刷しました。想わぬことに一瞬のうちに裁け、手元には私の記念本として残したい数冊となりました。装幀、用紙・印刷等を少し立派にし過ぎたのでしょうか、費用が掛りすぎ、増刷はしておりません。そんな経緯と、継続すべきとのお声も頂き、3年前よりブログ「淸宮書房」とフェイスブックを同時に始めた次第です。膨大な書籍等資料を前にして、愕然としており、その行き着く先も分らず、また続ける意味はあるだろうかと自問自答しているのも現実です。その後に記した44編も、その内容にも一貫性はなく、また、文章も推敲もせず、書きっぱなしの為、雑なものになっております。

 

 72歳で一線を全て退き、今年で78歳になる現在、テニス漬けの遊び惚け日々で、なにか後ろめたい気持ちでしたが、数ヶ月前に右脚を痛め、更に体調を崩し、何年振りでしょうか、風邪も引き、逆に悶々とした三ヶ月でした。先週からテニスに復帰し、嬉々としている自分に、いい加減な奴だな、と思っております。

 

 そんな憂鬱なこの数ヶ月の中で、西部邁氏が自裁されました。氏は私が今まで何度も取り上げてきた佐伯啓思氏の長年の友人でもありますが、何故か私は氏の著作を避けておりました。その後、自殺幇助とのことで、二人の逮捕者も出ております。氏が私よりひとつ上の1939年生まれのこともあるのでしょうか、複雑な思いです。取り急ぎ、氏の遺作「保守の遺言」「保守の真髄」そして「虚無の構造」他を取り寄せ、読み進めております。

 氏の言葉の厳密性、日本の危機的とも言うべき現状・状態への鋭い指摘、そしてその思想に深く感銘と共感を覚えています。近いうちに私なりの感想などと、纏められるかどうか分りませんが、自分としても何か残しておかなければならないと、考えております。纏まりがついてはおりませんが、取りあえず、上記の三書の写真のみを紹介した次第です。

 

 尚、下記の投稿は私自身のひとつの反省として3年前に記したものです。ご興味があれば、覗いて頂ければ幸いです。

http://kiyomiya-masaaki.hatenablog.com/entry/2015/04/08/140139

 

 2018年4月8日

                            淸宮昌章