年末に思うこと
年末に思うこと
今年も残すところ一日となりました。今月の半ばにテニスのし過ぎでしょうか、右足の膝の内側が痛く、テニスはひかえています。接骨医の話では寒さの為、古傷によるとのこと。従い、時間にも余裕ができ、松本三之介氏著「近代日本の中国認識」(以文社)、及び佐伯啓思氏著「脱 戦後のすすめ」(中公新書ラクレ)を読み通しました。松本氏は丸山眞男に学ばれた、日本政治思想史の重鎮で、1926年生まれです。ご本人曰く最後の大作かもしれません。江戸期儒学から、三木清等による東亜協同体論に亘る日本人の中国との関わりを語る著作です。今年の6月に取り上げた、阿賀佐圭子氏著「柳原白蓮」にも登場する宮崎滔天と孫文等との関わり、更には吉野作造、石橋湛山、三木清の論及は興味深いものでした。ただ、僭越至極な言い方で誠に恐縮ですが、市民講座の原稿を基にした為か、その中身は本題からは、やや離れているように私は感じました。方や、佐伯啓思氏著はいつもながら、その観点は現実そのものであり、深く共感を覚えます。
尚、私は月刊誌の「選択」及び「海外事情」を購読しておりますが、上記、写真の著書はこの正月に読もうと思っています。普段は夫婦二人の日常ですが、正月4日間は息子たち家族がここ練馬に毎年帰郷するため、大賑わいとなります。どこまで読むことができるか分りませんが、上記の著書を含め、改めて、私なりの感想など、近いうちに載せたいと思っております。
蛇足になりますが、今までに加筆及び一部修正を加えた再投稿を除き、2015年3月以降、42編の投稿をしております。私としては、人生の大半を過ごした昭和の時代を自分なりに再検討したく、このブログ「淸宮書房」を始めたのですが、膨大な資料を前にし、呆然としている現状です。尚、アクセス数の関係でしょうか、フェイスブック上では注目記事として以下、挙げられております。一位は変わりませんが二位以降は変動しております。
1.再び・堀田江理「1941 決意なき開戦」を読んで。(2016.9.29)
2.佐伯啓思著「現代民主主義の病理」他を読んでみて(2017.11.20)
3.佐伯啓思著「反・民主主義論」他を読んで思うこと(2017.3.11)
4.再び・三谷太一郎著「戦後民主主義をどう生きるか」並びに五百旗頭真・中西寛
編「高坂正尭と戦後日本」他を読んで思うこと(2016.19)
5.佐伯啓思著「アメリカニズムの終焉」を読み終わって(2017.5.30)
皆様、引き続きブログ「淸宮書房」を一覧頂ければ幸いです。よいお年をお迎え下さい。
2017年12月31日
淸宮昌章