清宮書房

人生の大半を過ごしたとも言える昭和を自分なりに再検討し、今を見てみようとする試みです。

2017-01-01から1年間の記事一覧

年末に思うこと

年末に思うこと 今年も残すところ一日となりました。今月の半ばにテニスのし過ぎでしょうか、右足の膝の内側が痛く、テニスはひかえています。接骨医の話では寒さの為、古傷によるとのこと。従い、時間にも余裕ができ、松本三之介氏著「近代日本の中国認識」(…

佐伯啓思「西田幾多郎・・無私の思想と日本人」、小林敏明「夏目漱石と西田幾多郎・・ 共鳴する明治の精神」を読んでみて

急遽入院と手術に際して ここのところ体調も良く、先月11月4日に「コロナ禍にあって思うこと」を投稿しました。ただ、10月末の定期健康診断の結果、心電図に変化があり、綜合病院を紹介され、24日、再検査の結果、狭心症の疑いとのこと、25日、思いも掛けぬ…

 佐伯啓思著「現代民主主義の病理」他を読んでみて

佐伯啓思著「現代民主主義の病理」他を読んでみて はじめに 佐伯啓思氏の著作については一昨年、「日本の愛国心」を初めて読み通した次第です。40年弱前になりますが、私がアメリカ駐在時代にお世話になり、その後もお付き合いを頂いている元バンカーの方に紹介…

再・昭和天皇について思う【前編】 はじめに 高齢になられた現天皇陛下並びに皇后陛下の御活動に国民が感謝し、そしてその賛意の空気なかで、生前退位がされる運びのようです。方や、私は今後の象徴としての天皇家のご活動はどのような状況になられるのか、…

清宮書房 人生の大半を過ごしたとも言える昭和を自分なりに再検討し、今を見てみようとする試みです。 201511-23 再・昭和天皇について思う 世相に思う 自費出版「書棚から顧みる昭和」のその後 編集 再・昭和天皇について思う【後編】 2 章 山本七平「裕仁天…

十川信介著「夏目漱石他他を読んでみて

十川信介著「夏目漱石」他を読んでみて 再・再再投稿にあたって 佐伯啓思著「西田幾多郎・・無私の精神と日本人」並びに小林敏明「夏目漱石と西田幾多郞・・共鳴する明治の精神」を読んでみて、と題した3年前の投稿に、現コロナ禍にあって私の心境をも加え、20…

毛利和子「日中漂流・グローバル・パワーはどこへ向かうのか」を読んで

毛利和子「日中漂流・グローバル・パワーはどこへ向かうのか」を読んで はじめに 表題の日中漂流もさることながら、世界中で国家の漂流が始ったかの印象を私は持っているのですが、如何でしょうか。今回、取り上げた本書は11年前に毛利和子氏が著わした「日中関…

阿賀佐圭子「柳原白蓮 燁子の生涯」を読んで

再投稿にあたって 二年前の2017年6月12日に投稿したのですが、ここに来て何故か拙稿66編の注目記事の5番目に上がって来ました。その理由は何かあるのでしょうが、阿賀佐圭子氏が作家のみならず歴史に造詣が深く、白蓮の生きた時代背景を巧みに本書に描いてい…

佐伯啓思著『「アメリカニズム」の終焉』を読み終わって・・(下)

佐伯啓思著『「アメリカニズム」の終焉』を読み終わって・・(下) その3 アメリカニズムの終焉 戦後の冷戦体制のもと、圧倒的な経済と戦力でアメリカが自由世の守護者になったこと。もうひとつは大量生産と大量消費という「モノのデモクラシー」をいち早く実現…

佐伯啓思著『「アメリカニズム」の終焉』を読み終わって・・(上)

佐伯啓思著『「アメリカニズム」の終焉』を読み終わって・・(上) 今回の拙稿にあたって 毎回のことですが、何故このような投稿を続けているのか、とのご批判もあろうと思います。著名の方々の作品とはいえ、ただ、その文章を引用、紹介する意図は何なのか。まさし…

佐伯啓思著「反・民主主義論」他を読んで思うこと

佐伯啓思著「反・民主主義論」他を読んで思うこと 投稿にあたって 確かに異質とも言えるトランプ大統領の出現は日本を含め、今後の世界情勢に大きな影響を与えることは事実でしょう。加えるなら第一次世界大戦以降、連綿と続けてきたアメリカの歴史観にも影響…